WIP制限の値の設定方法
カンバンのWIP制限の値をどのように設定すればいいか。『Agile Project Management with Kanban』にマイクロソフト社のXboxの例が載っていたので、紹介したい。
- A: 1人の作業員が1か月にできる平均作業量 ← すべてのプロセス
- B: プロセスのなかでAの値が最も小さいもの
- C: 担当する作業員の人数
- D: 1か月あたりのスループット(B×C)
- E: Dを実現するために必要な作業員の人数(D / A) ← すべてのプロセス
- F: Dを1.5倍する(50%のバッファを追加)← すべてのプロセス
たとえば「6–>2–>3」のプロセスがあったとする(A)。最も小さな値は「2」だ(B)。この工程を担当する人数が「3」だとしよう(C)。そうすると、1か月あたりのスループットは「6」になる(D)。各プロセスに必要な人数は「1–>3–>2」だ(E)。WIP制限の値は人数の1.5倍(四捨五入)とするので、最終的に「2–>5–>3」となる(F)。
この本には「カンバンの始め方」や「スクラムからカンバンに移行する方法」なども載っていて、特にマネジメントの方には読みやすい内容となっている。興味があればお手にとってもらいたい。
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